北欧生活研究所

北欧在住13年。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

北欧デザイン学

精神が病んだら行く場所

最近、新築が予定されているコペンハーゲンのある建築について、機会があって調査している。イメージとしては、こんな感じ。何の建物だかわかるだろうか?

デンマークの美術館: Moesgaard Museum

Moesgaard Museum | The first immigrants 環境関連のウェブサイトを見ていたら、聞いたことのない美術館建物がグリーンで素晴らしいと絶賛されていた。ちょっと気になっていたんだけれども、しばらくの間、忘れていて、でもひょんな事から関心がさらに深ま…

今更ラトゥール

(デンマークでも紫陽花が盛り。内容とは関係なし) デンマークで研究をするようになって困難を極めたのが、ITシステムのデザインをやっているはずなのに、その理論的背景を説明するように求められる状況に陥ったこと。それはそれで良いことだったと思う。新規…

王立大学の卒業展2017

ちょっと時間ができたので、クリスチャンスハウンと呼ばれる昔倉庫街だったエリアに並ぶ王立建築・デザイン・修復スクールの卒業展をのぞいてきた。卒業展「Afgangsudstilling Sommer 2017 | KADK」は、王立大学の建築・デザイン・修復コースが同時期に行な…

ベルギー認知症研究所

認知症という言葉は知っていたけれども、アルツハイマーとの違いはなんだか知らなかったし、身近で認知症の人がいるわけでもない。ただ、周囲の研究者の中で認知症関連の研究をしている人が増えてきているなぁという感覚は持っていて、興味がないわけではな…

CPHヘルスイノベーション

Copenhagen Health InnovationのプログラムCharacteristics of the Danish Healthcare System - Copenhagen Health Innovationに行ってきた。 コペンハーゲンビジネススクールと私がプロジェクトで関わるデンマーク工科大学とが、コペンハーゲンエリアの病院…

ブレケル・オスカル

オスカルと知り合ったのは、北欧に住み始めた直後のことだから、すでに12年ほど前になるだろうか。南スウェーデン、マルメに古くからあるお茶屋さんで紅茶を売っていたオスカル君に日本語で話しかけられたのが始めだったように記憶している。 紅茶が好きだと…

自転車ハイウェイ用のアプリを使ってみた

とある記事で5月2日にコペンハーゲン首都圏エリアの13市にまたがる5ルート115Kmのスーパー・ハイウェイ(高速道路)が開通したことが報道されていた(関連記事自転車用高速道路がある国 デンマークの「人を幸せにする仕組み」4 | NEXT MEDIA "Japan In-depth"…

合意形成型政治

政治に関しては、多少なりとも興味はあったのだけれども、ど素人であった私が、デンマークに来て政治に関心を持ったのには理由がある。中でも、デンマークの政治は透明性が高く、またプロセスが明確でとてもわかりやすいという点は、非常に大きい。 最近、事…

デンマーク国立公文書館が素敵な件

日本の国立公文書館は、かつての母校(中高)があるエリア千代田区にある。今まで行ったことがなかったし、あることも知らなかったというのが正直なところだ。母校(大学)の教授が公文書館の館長になったりしたこともあったみたいだけれども、知らなかった。公…

CoDesignチーム

video.itu.dk 社会にITや先端機器を導入するときに、実際の作成者の意図が伝わらなかったり、実際のニーズに沿わないことがある。そのような課題は、北欧でももちろん多々あって、そのギャップを埋めるために試みられてきていることが参加型デザインであった…

リビングラボの肝

北欧に移り住み、はや12年。はじめは、ストレスだった現地の習慣が、知らない間に自分の習慣になっていることに気づいて驚いた。自分では、日本の感覚を持ちつつ毎日の生活をしているつもりでも、改めて意識してみると、意外に「自分が変わっていること」に…

男性を子育てにコミットさせる方法

最近、「デンマークの家族」とその変容に関する英語・デンマーク語の文献を読み漁っていて、デンマークをはじめとした北欧の家族の変容に改めて驚かされている。60年代以前は、できちゃった婚がすごく多かった(社会的に結婚せずに出産するということが認めら…

デンマークのリビングラボ_2017

この10日間ほど、機会あり北欧の様々なリビングラボに関わる人たちや場や、北欧のリビングラボに関心のある研究者と話す機会があり、「デンマークのリビングラボ」について改めて考えていた。リビングラボは、実際の利用の場を実験の場にしてユーザや関係各…

(社会)民主主義的グループワーク

今期も受け持つことになった「企業とのコンセプト開発」と名付けられた授業は、半分レクチャー、半分企業が出した課題解決を進めるグループワークで構成されている。本日は、グループワークの進捗報告第一回目だった。各グループと30分ほどのミーティング時…

カロリンスカがすごい

スウェーデン-ストックホルムにあるカロリンスカ研究所(Karolinska Institute)は1810年設立の国立医科大学で、医学系の単科教育大学としては世界最大と言われる。こちらが教育機関である一方で、ストックホルムエリアの自治体の公立病院として、カロリンスカ…

口頭試問、再び

9月に始まったデンマークの大学の冬学期は、12月末から1月中旬まで続いていたテスト週間を経て終了した。来週からは春学期が始まる。いつも以上に晴れ晴れとした気持ちで春学期を迎えることができるのは、この冬学期の「個人プロジェクト; IT for Parenting…

拡張参加型デザインとリビングラボ

フィンランドのアールト大学で参加型デザインの研究をし、現在は、オウル大学に移っているヨハンナさんが「拡張参加型デザインExpanded Participatory Design」と題して研究発表をした。彼女が言っているExpanded Particpatory Designというのは、ITシステム…

IoTと倫理観

ITUの研究者が、CIIDほか2大学と共同で取得した3年間のHorizen 2020 EUプロジェクトVIRT-EU | ETHOS;Ethics and the internet of Thingsのキックオフイベントが実施されて参加してきた。

デンマークの郵便事情

年末年始に郵便を出そうと思ったら郵便ポストの投入口が施錠されていた。どうやら新年のお祭り騒ぎで郵便ポストが破壊されることがよくあったからということだけれども、クリスマス後から1月1日にかけて郵便ポストは使えず、配達物は郵便局に届けに行かない…

未来を創る人たち

北欧での社会解決のためのデザイン手法を語る際に外せないのが、王立デザインスクールのKADKチーム。EvaとThomas、そしてJoachimが率いるKADK研究グループは、デザインの切り口で社会課題に取り組み、新しい手法を提案し、社会に問いを与え続けている。共同…

修復師という仕事

デンマークには修復師という仕事がある。デンマークに昔から残る絵画やお屋敷の壁や美術品、美術館に保存され知恵る副葬品などの修復を一手に引き受ける。修復師になるには、高校卒業後修復師の学校(王立デザインスクールの一部門)で5年の教育課程を経る必…

コペンハーゲンの街並みはなぜ美しいか

コペンハーゲンの街を訪れた人は、口を揃えて街のハーモニックな景観やデザイン性に富んだ町並みを高く評価する。確かに、デンマークの街並みは、デザインの配慮が行き届いているし、一貫制があり、美しい。 コペンハーゲン市の役人が言っていたことで、開眼…

洗濯物たたみは運動であるのか

現在REACHプロジェクトの調査の一環で、センサーやモチベーションテクノロジーについて、過去論文を読み漁ってる。ほぼ知らない分野だったので新しい発見がたくさんあって面白いのだけれども、2012年頃のもう古い論文を読んでいて、ハッと気づかされたことが…

デンマークの教育は「自分探し」の旅

過去数カ月にわたり、デンマークの教育とイノベーションの関係を模索していた。デンマーク人は創造的だと言われることが多いし、没頭してとてつもない飛躍を遂げたり、少し外れたアイディアを一生懸命追求し身を結ぶことも多いように見受けられる。面白いこ…

UXマインドを組織に埋め込むには-レゴ編

LEGOのUXシニアアーキテクトから、レゴ内部にいかにUXマインドを埋め込み、IT開発に活用できるような文化を創り出していくか、ということに関して話を聞いた。 デザイン手法を導入するのは、特に大企業が対象の場合は、長期計画で進めていく必要があるだろう…

デザインドリブンから揺れ戻し

最近周囲のイノベーション関連組織(大学のインキュベーションやイノベーション推進組織)では、再度、理工系(STEM)分野への注目が集まっている印象を受ける。個人的な主観ではあるんだけれども、今まで私の周辺で見られていた「デザインシンキング」「今ある…

良い写真ばかり使ってはいけない

コペンハーゲンビジネススクールのウェブ(CBS.DK)改良に関わっていた同僚に聞いた話。 www.cbs.dk 最近、コペンハーゲンビジネススクールでは、ウェブサイトの改良を行ったのだが、写真の選定には非常に注意をはらったという。 ウェブに出てくる写真などは、…

ドリームチームの創り方

現在ITUで受け持っている授業の一つでは、1セメスターかけて、学生チームが新規事業や現在抱えている企業の課題をデザインする。授業の半分はセオリーで、残りの半分はその知見を活用した実践だ。学部学生の授業に、コミットしてくれる企業が多々いるのも非…

ユーザ参加がいつもうまくいくわけではないという事実

北欧の参加型デザインやCoDesignの話をすると、「いゃ〜そんなの日本では無理ですよ」という反応を示されることがある。立場や目的の違う人たちが集まって解決策を考えるという枠組みに、日本のしがらみやら、上司と部下の関係やらが頭に浮かんでしまうのだ…

ウプサラのイノベーションエコシステム

イノベーションが生まれる場所には、どんな特徴があるんだろう。参加型デザインは、かつてワークショップなどでの多様性を活用したイノベーションの手法として、興味深い対象と思っていたけれど、今、より長期的な視点でイノベーションを起こすための仕組み…

google サーチの限界

コペンハーゲンで雪が降った。雪が降って、ソリ遊びしたいという子供にせがまれていくコペンハーゲンっ子に人気の場所、Frederiksberg have. フレデリクスベアの市民の憩いの場だ。夏は芝生に寝っ転がる人で溢れる、春と秋はランナーが。そして冬は、散歩の…

デジタルの受容度

デンマークは先進国の中でも、特に社会において電子化が進展している国の一つだ。デジタルリテラシーも総じて高いと言われ、情報弱者は、8-90代のシニアや身体精神障害を持つ人8%ほどの人たちと言われる。 デジタル化の文脈では、例えば金融系の動きは面白く…

ローカライズの種類

我が家の最寄の駅の一つにHellerupという駅があるのだけれど、その駅の西口(という名前があるわけではないけれども西側の出口)側に、'CAというテイクアウト専門のイタリア料理屋がある。この店は、デンマーク唯一の寿司屋Selfishと似たような店構えで、メイ…

忘れさられないために物語を語る

日本でも最近上映されているWoman in Gold(日本語では「黄金のアデーレ名画の帰還」なんて訳されている)は、最近観た映画の中で秀逸だった。 ちょっとアメリカっぽい印象をうける映画なんだけれども、これを見た時に、欧州におおけるナチの影は、まだまだ消…

デンマークで最先端のIT活用組織とは?

デンマークは、1968年に個人番号制度を導入して、それ以来、国民が関わる医療保険、教育などの各所で、情報システムが導入されてきている。 なかでも税務局(skat)はその先端をいき、新しいITソリューションを積極的に取り入れてきている。そもそも、デンマー…

Sky Labを使ってみた

コペンハーゲン北部のリュンビュと呼ばれる町にあるデンマーク工科大学(DTU)。理工学系の学生への起業家教育に力を入れている昨今だけれども、sky labは、目玉の箱の一つ。いわゆるファブラボで、メンターが常駐する起業家塾の役割も担う。イベントも盛んで…

1日何時間働いてますか?

デンマークの1日の労働時間は、フルタイムであれば、7.5時間。一週間で37時間ときまってる。だからこそ仕事量も、15時間かかるタスクは、1人が2日でこなす量などと算出される。 最近、デンマーク統計局の発表で、デンマーク人は実際は週間平均31時間労働であ…

人間中心デザインのデンマークIT

最近は、日本でもデンマークのIT利用が注目されているのだろうか。いくつか興味深い記事があったので、メモ代わりに記しておきたい。 国際大学GlOCOMの研究員猪狩 典子氏による「ICT利用先進国デンマーク」という連載が6月2日から始まっている。現在は、全7…

究極のエコシューズ

デンマークの靴製造販売、Eccoが、日本の北青山にお店を開店させたというニュース。ECCOは、足に優しい靴を作っていて、飛び跳ねても、全速疾走しても、デンマークのじとじと雨や、雪の日でも足を守ってくれる優れものなのです。石畳の多いコペンハーゲンで…

母校で講義

大学時代の活動、福利厚生機関国際関係会の先輩からお誘いを受けて、母校のメディアコミュニケーションの授業でゲストとしてソーシャルネットワークシステム関連の講義をしてきました。このような機会を与えてくださった先輩に感謝です。いいのかな、と思い…