北欧生活研究所

北欧在住13年。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

北欧デザイン学

都市のたたみ方

しばらく一緒に研究や仕事の手伝いをしていてくれたYくんが、日本に帰国することになった。ご挨拶に来てくれたのでちょっとおしゃべりをしていたのだけれども、いつも刺激を受ける。 今後師事することになる首都大学東京の先生の話やら、都市計画をいかに進…

北欧の食事情

White Guideという北欧発のレストランガイドがある。ミシュランがフランス発のレストランガイドとすると、その北欧版とでも言えるのがWhite Guideだ。欧州の僻地にある北欧のレストランでも、ミシュランの星や推奨をもらうレストランが近年増えたけれども、W…

ヘルスケアイノベーションの今

Healthcare Innovationというコペンハーゲン大学のMærsk Tårnetで開かれたヘルスケアイノベーション会議に参加してきた。デンマークのヘルスケア関連機関、大学、地方自治体、広域自治体が、一同に会す会議だ。以前参加したCPHヘルスイノベーション - 北欧生…

デンマーク税務局の創造性

高福祉高負担社会デンマークの中心になっているのが税金。税金を確実に集めることなしにデンマークの社会は成り立たない。だからこそ、確実に正確に納税を果たしてもらうために多くの努力が払われている。その中心となっているのがSKAT(税務局)だ。確実な収…

日本デザイン学会参加(と考察)

2017年度デザイン学会・秋季大会のテーマ討論会に上平先生(発表資料←相変わらず見易い素晴らしい資料)らと招聘されて、函館に行ってきた。企画テーマ「共創・当事者デザイン」、当事者と共にデザインすることの意味。大会委員長岡本先生とCo Design関連でご…

忘れられた予防医療

デンマークでは、ストレスが溜まっている人は、医師の診断を持って有給で病欠をとることができる。デンマークのストレス団体(Stressforeningen)によると、デンマークでは1日あたり3万5千人がストレスで会社を休んでいるんだそうだ。

リビングラボの意味

最近、読んでいる本「突破するデザイン あふれるビジョンから最高のヒットをつくる」を読みながら考えていたことと、最近目にとまったブログ記事「3つ目のデザイン」と、ちょっと昔に上平先生と話していたことが、リンクした。 「デザイン」は、「動詞」で…

認知症のためのデザイン:Dementia Lab

ベルギーLUCA School of Arts, ベルギー認知症研究所のNiels HendriksとAndres Wilkinsonが主催するDemntia Lab 2017に参加してきた。テーマは、Stories from Design and Research。そして中心になっているのは「Design for and with Dementia」 。つまり認…

精神が病んだら行く場所

最近、新築が予定されているコペンハーゲンのある建築について、機会があって調査している。イメージとしては、こんな感じ。何の建物だかわかるだろうか?

デンマークの美術館: Moesgaard Museum

Moesgaard Museum | The first immigrants 環境関連のウェブサイトを見ていたら、聞いたことのない美術館建物がグリーンで素晴らしいと絶賛されていた。ちょっと気になっていたんだけれども、しばらくの間、忘れていて、でもひょんな事から関心がさらに深ま…

今更ラトゥール

(デンマークでも紫陽花が盛り。内容とは関係なし) デンマークで研究をするようになって困難を極めたのが、ITシステムのデザインをやっているはずなのに、その理論的背景を説明するように求められる状況に陥ったこと。それはそれで良いことだったと思う。新規…

王立大学の卒業展2017

ちょっと時間ができたので、クリスチャンスハウンと呼ばれる昔倉庫街だったエリアに並ぶ王立建築・デザイン・修復スクールの卒業展をのぞいてきた。卒業展「Afgangsudstilling Sommer 2017 | KADK」は、王立大学の建築・デザイン・修復コースが同時期に行な…

ベルギー認知症研究所

認知症という言葉は知っていたけれども、アルツハイマーとの違いはなんだか知らなかったし、身近で認知症の人がいるわけでもない。ただ、周囲の研究者の中で認知症関連の研究をしている人が増えてきているなぁという感覚は持っていて、興味がないわけではな…

CPHヘルスイノベーション

Copenhagen Health InnovationのプログラムCharacteristics of the Danish Healthcare System - Copenhagen Health Innovationに行ってきた。 コペンハーゲンビジネススクールと私がプロジェクトで関わるデンマーク工科大学とが、コペンハーゲンエリアの病院…

ブレケル・オスカル

オスカルと知り合ったのは、北欧に住み始めた直後のことだから、すでに12年ほど前になるだろうか。南スウェーデン、マルメに古くからあるお茶屋さんで紅茶を売っていたオスカル君に日本語で話しかけられたのが始めだったように記憶している。 紅茶が好きだと…

自転車ハイウェイ用のアプリを使ってみた

とある記事で5月2日にコペンハーゲン首都圏エリアの13市にまたがる5ルート115Kmのスーパー・ハイウェイ(高速道路)が開通したことが報道されていた(関連記事自転車用高速道路がある国 デンマークの「人を幸せにする仕組み」4 | NEXT MEDIA "Japan In-depth"…

合意形成型政治

政治に関しては、多少なりとも興味はあったのだけれども、ど素人であった私が、デンマークに来て政治に関心を持ったのには理由がある。中でも、デンマークの政治は透明性が高く、またプロセスが明確でとてもわかりやすいという点は、非常に大きい。 最近、事…

デンマーク国立公文書館が素敵な件

日本の国立公文書館は、かつての母校(中高)があるエリア千代田区にある。今まで行ったことがなかったし、あることも知らなかったというのが正直なところだ。母校(大学)の教授が公文書館の館長になったりしたこともあったみたいだけれども、知らなかった。公…

CoDesignチーム

video.itu.dk 社会にITや先端機器を導入するときに、実際の作成者の意図が伝わらなかったり、実際のニーズに沿わないことがある。そのような課題は、北欧でももちろん多々あって、そのギャップを埋めるために試みられてきていることが参加型デザインであった…

リビングラボの肝

北欧に移り住み、はや12年。はじめは、ストレスだった現地の習慣が、知らない間に自分の習慣になっていることに気づいて驚いた。自分では、日本の感覚を持ちつつ毎日の生活をしているつもりでも、改めて意識してみると、意外に「自分が変わっていること」に…

男性を子育てにコミットさせる方法

最近、「デンマークの家族」とその変容に関する英語・デンマーク語の文献を読み漁っていて、デンマークをはじめとした北欧の家族の変容に改めて驚かされている。60年代以前は、できちゃった婚がすごく多かった(社会的に結婚せずに出産するということが認めら…

デンマークのリビングラボ_2017

この10日間ほど、機会あり北欧の様々なリビングラボに関わる人たちや場や、北欧のリビングラボに関心のある研究者と話す機会があり、「デンマークのリビングラボ」について改めて考えていた。リビングラボは、実際の利用の場を実験の場にしてユーザや関係各…

(社会)民主主義的グループワーク

今期も受け持つことになった「企業とのコンセプト開発」と名付けられた授業は、半分レクチャー、半分企業が出した課題解決を進めるグループワークで構成されている。本日は、グループワークの進捗報告第一回目だった。各グループと30分ほどのミーティング時…

カロリンスカがすごい

スウェーデン-ストックホルムにあるカロリンスカ研究所(Karolinska Institute)は1810年設立の国立医科大学で、医学系の単科教育大学としては世界最大と言われる。こちらが教育機関である一方で、ストックホルムエリアの自治体の公立病院として、カロリンスカ…

口頭試問、再び

9月に始まったデンマークの大学の冬学期は、12月末から1月中旬まで続いていたテスト週間を経て終了した。来週からは春学期が始まる。いつも以上に晴れ晴れとした気持ちで春学期を迎えることができるのは、この冬学期の「個人プロジェクト; IT for Parenting…

拡張参加型デザインとリビングラボ

フィンランドのアールト大学で参加型デザインの研究をし、現在は、オウル大学に移っているヨハンナさんが「拡張参加型デザインExpanded Participatory Design」と題して研究発表をした。彼女が言っているExpanded Particpatory Designというのは、ITシステム…

IoTと倫理観

ITUの研究者が、CIIDほか2大学と共同で取得した3年間のHorizen 2020 EUプロジェクトVIRT-EU | ETHOS;Ethics and the internet of Thingsのキックオフイベントが実施されて参加してきた。

デンマークの郵便事情

年末年始に郵便を出そうと思ったら郵便ポストの投入口が施錠されていた。どうやら新年のお祭り騒ぎで郵便ポストが破壊されることがよくあったからということだけれども、クリスマス後から1月1日にかけて郵便ポストは使えず、配達物は郵便局に届けに行かない…

未来を創る人たち

北欧での社会解決のためのデザイン手法を語る際に外せないのが、王立デザインスクールのKADKチーム。EvaとThomas、そしてJoachimが率いるKADK研究グループは、デザインの切り口で社会課題に取り組み、新しい手法を提案し、社会に問いを与え続けている。共同…

修復師という仕事

デンマークには修復師という仕事がある。デンマークに昔から残る絵画やお屋敷の壁や美術品、美術館に保存され知恵る副葬品などの修復を一手に引き受ける。修復師になるには、高校卒業後修復師の学校(王立デザインスクールの一部門)で5年の教育課程を経る必…