北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

幸せの国デンマーク

デンマークにも訪れるAI診断の波

最近、良い機会をいただきデンマークの医療とITに関連してデンマークの先端地域や機関の第一人者、関連スタートアップ企業の話を聞くことができた。その中の一つ、オー デンセのHealth Innovation Center of Southern Denmarkを訪問した際のこと。

ゴリラパークに行ってきた

デンマークには、冬の長い国らしく室内ジャングルジム施設や室内プール施設があちこちにある。体を動かしたい子供たちを抱える我々は、よくそれら室内施設に行こうと子供たちにねだられるのだけれども、せっかく夏だし屋外で類似施設がないかどうか探してみ…

デンマークに住みたい人へ

(デンマークに住めばもれなくこんな景色が付いてきます) なぜか、すでに7年前に書いた『デンマークに住む方法』というエントリーが、延々と閲覧ランキングトップを維持し、閲覧数を更新している。それだけ、デンマークに住みたいと思っている人が多いんだろ…

教育の社会化と分散化

だいぶ昔だけれども、デンマーク式文化洗脳教育で、デンマークの子供は6ヶ月から1歳ぐらいの幼児期から施設にいる時間が長いので、子供のデンマーク語の話し方が両親の話し方ではなくて、コペンハーゲン方言の話し方になっているということを書いたことが…

デンマークの父親教育

知り合いのデンマーク人男性でシングルファーザーがいる。結婚して子供が生まれたものの、奥さんは精神障害を持っていたようで、子育て放棄。結局、離婚して、知り合いの男性側が親権を獲得し、子育てを(自分の母親と)することになった。 この知り合い、独身…

口頭試問とデンマーク的評価

またしても口頭試問の時期が来た(デンマークでの口頭試問の受け方、口頭試問、再び)。今期は、ほぼ1週間缶詰で、2人で合計70名ほどの学生を評価する。 今回、直前になってセンサー(外部の試験官)のキャンセルが発生したために、なんと4人のセンサーが日替…

デンマークで手術再び

4月にデンマークで再度眼科の手術をし、早2ヶ月。落ち着くまでには、4-5ヶ月かかりますよ、と言われているけれども、術後は順調だ。視野の左部は未だに二重に見えるし、午後に30分休息が必要なのはいまだに変わらない。ただ、正面の像がダブって見えないのは…

王立劇場で琴を聴いてきた

思いがけないお誘いを受けて、デンマークで日本のお琴を聞くことになった。コペンハーゲンのskuespilhusetで開催されていた「琴の響き」。今年は、日本デンマーク外交樹立150周年記念ということで、関連行事が目白押しだけれども、その一環として日本の皇太…

皇太子様、デンマーク訪問

2017年6月17日、皇太子様が子供達が通っている日本人補習学校を訪問された。 youtu.be

自転車ハイウェイ用のアプリを使ってみた

とある記事で5月2日にコペンハーゲン首都圏エリアの13市にまたがる5ルート115Kmのスーパー・ハイウェイ(高速道路)が開通したことが報道されていた(関連記事自転車用高速道路がある国 デンマークの「人を幸せにする仕組み」4 | NEXT MEDIA "Japan In-depth"…

合意形成型政治

政治に関しては、多少なりとも興味はあったのだけれども、ど素人であった私が、デンマークに来て政治に関心を持ったのには理由がある。中でも、デンマークの政治は透明性が高く、またプロセスが明確でとてもわかりやすいという点は、非常に大きい。 最近、事…

メキシコの漁師は広い世界を知らない

Kamihiraさんが「メキシコの漁師」の話について面白い考察をしていた。 kmhr.hatenablog.com このメキシコの漁師の話は、ググればいくつかのバージョンが出てくると思うので、気になったら見て見てほしいのだけれども、環境は変わるからこそ、単なる漁師では…

男性を子育てにコミットさせる方法

最近、「デンマークの家族」とその変容に関する英語・デンマーク語の文献を読み漁っていて、デンマークをはじめとした北欧の家族の変容に改めて驚かされている。60年代以前は、できちゃった婚がすごく多かった(社会的に結婚せずに出産するということが認めら…

デンマークの医療は本当に悪いのか?

待ちに待った病院でのようやくの検査(以前の記事:デンマーク医療にまたしてもやられた...ている、デンマークの病院のサービスの質についてなどなど)は2016年12月6日だった。その次の検査は、2月19日、そしてつい先日3月7日。さらに今後20日にはMRIの検査が…

私は、生き残れるか?

デンマークのDRという日本のNHKのようなチャンネルで、2ヶ月ぐらいかけて、Alene i vildmarken(荒野に一人っきり:超訳)という番組をやっていた。一種のリアリティチャンネルなんだけれども、設定がデンマークらしい。北ノルウェーの川べりに、お互いに見…

デンマークは汚かった?!

デンマークで子育てを始めた時、子供の体脂は産んでからしばらくそのままにしておく(軽く拭いたりはするけど)とか、乳幼児でも風呂は週に一回以上は入れるべきではないとか、日本との常識の違いに大いに驚いた記憶がある。その時は、風呂に子供が毎日入らな…

デンマークの郵便事情

年末年始に郵便を出そうと思ったら郵便ポストの投入口が施錠されていた。どうやら新年のお祭り騒ぎで郵便ポストが破壊されることがよくあったからということだけれども、クリスマス後から1月1日にかけて郵便ポストは使えず、配達物は郵便局に届けに行かない…

コペンハーゲンで盗難にあう

北欧に住んではや12年。周囲の被害を折に触れ聞きながらも自分自身は一度も窃盗・すりにあったことがことがなかった。正確には、スリとお話ししたことはあるのだけれども(その話はまた別の機会に)、実際にカードや身の回りのものを無くしたことはなく、話を…

修復師という仕事

デンマークには修復師という仕事がある。デンマークに昔から残る絵画やお屋敷の壁や美術品、美術館に保存されている副葬品などの修復を一手に引き受ける。修復師になるには、高校卒業後修復師の学校(王立デザインスクールの一部門)で5年の教育課程を経る必…

子供は実験素材ではない

デンマークは課題先進国とよく言われる。様々な社会的実験が行われているし、新しい試みも次々とみられる。アジャイルは、デンマークのお家芸とでも言えるだろう。 子供に関する先進的取り組みも多々みられる。デンマークにおいて養子はもはやタブーではなく…

デンマークの教育は「自分探し」の旅

過去数カ月にわたり、デンマークの教育とイノベーションの関係を模索していた。デンマーク人は創造的だと言われることが多いし、没頭してとてつもない飛躍を遂げたり、少し外れたアイディアを一生懸命追求し身を結ぶことも多いように見受けられる。面白いこ…

コラボレーションの歴史

いろんな知見を持った人が集まり一緒になって課題解決に取り組むということ(利害関係者間の協調作業/コラボレーション)が、非常に得意な北欧の人たち。利害が必ずしも完全に一致しない場合でも、議論をしつつ解決策を見つけていく。毎日の生活の中でそんな姿…

lost in translation

海外で生活していると、時折、社会文化背景の違いや認識の違い、価値観の相違によって、深〜い勘違いをすることがある。このlost in translationは、11年目を迎えた現在でも、その存在を忘れた頃にやってきて私を脅かしてくれる。時には、取り返しのつかない…

コペンハーゲンの草の根教育

デンマークの国民学校(義務教育の小中学校)は、朝8時から12時半(早くて)、もしくは遅くて14:30に終わる。男女ともに働く社会デンマークには、そのあと学童が提供されていて、この学童(SFOと呼ばれる)は17時に終了する。デンマークの教育費は無料と言われるけ…

良い写真ばかり使ってはいけない

コペンハーゲンビジネススクールのウェブ(CBS.DK)改良に関わっていた同僚に聞いた話。 www.cbs.dk 最近、コペンハーゲンビジネススクールでは、ウェブサイトの改良を行ったのだが、写真の選定には非常に注意をはらったという。 ウェブに出てくる写真などは、…

アジア人の見分け方

(写真はプール併設のカフェ。本文と全く関係なし)最近娘が水泳にはまっていて、時折近所のスポーツセンターに泳ぎに行く。家族皆で行くこともあるし、娘と二人で行くこともある。3歳の息子が一緒の場合は、浅い子供用プールだ。子供用プールも何種類かあって…

オープントーク

Mr. Darcyは、自分の身内に起こった不幸な出来事を公にしないことで家族の名誉を守ろうとしていたけれど、そのMr Whickhamの悪事を他の人が知る機会を作らなかったがために、結局同じような出来事が主人公の妹に降りかかることになってしまった。 最近、イギ…

お別れの作法

土曜日の明け方、夜明け前、4時間車を走らせて、デンマークの最西ユトランド半島のStruerに向かった。友人の父親のお葬式に参列するためだ。正確には旦那の幼馴染のお父さん。以前、迷った末祖母のお葬式に駆けつけず、あとから後悔した思い出があるので、迷…

ウプサラでは、2度よりマイナス20度が好まれる

人の価値観や感覚は、時に想像の域を超えることがある。男女でも異なるし、分野が違う人も異なるし、更に日本とスウェーデン文化のような民族的な違いも大きい。ウプサラは、ストックホルムより北に40分ほど特急電車で行ったところにあるが、今回ウプサラ訪…

外国人の私が意識調査を依頼される時

自宅に着いたらオルボー大学から封書が届いていた。オルボー大学とは今まで何も関係がなく、何が起こったのかと封書を開けてみると、同封されていたのは、とある社会学?の教授からのレターと日本語とデンマーク語2通のアンケート用紙だった。このアンケート…