北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

小さな成功を積み重ねる

とある日本企業とのリビングラボ共同研究のまとめが佳境に入っている。リビングラボを実施する際に気をつけるべき項目を冊子にまとめているんだが、その一つに「小さな成功体験を積み上げる」といった意味合いの項目がある。 新しい挑戦があまりなく、小さな…

コペンハーゲン・レストラン・ランキング2017

夏の観光シーズンを前に、2017年に行った場所をベースにちょっと特別なコペンハーゲン・レストランのランキングを作ってみた。

ポジティブリサーチャー

公開レクチャの呼びかけ 新しく大学を移り、今までなかったイベントが色々と目白押しだ。正確には、新しい大学にも2016年からプロジェクトを持っていたので、完全に環境を知らなかったわけではないけれども。 今回参加したのは、学際分野で研究をする場合、…

博士号を取得すること

今まであまり広く語ってはこなかったけれども過去13年所属した大学で味わった辛酸は、色々とあった。それでもよかったことはある。その一つが、博士号を取得したこと。 デンマークに来たばかりの私にはデンマークの博士プログラムの仕組みはよくわからず、し…

小さなことでも落ち込むが、小さなことでも浮上する

最近ちょっとやるせないなと思うことが続いていたんだけれども、なんでもないことで浮上できたりもする。人生って素晴らしいと思いながら毎日を過ごしていきたいものだ。 一つは潜水艦事件。デンマークの犯罪史上極めて残虐な事件となってしまっているが、と…

防犯システムNabohjælpを使ってみた

デンマークは安全な国と言われるが、日本との数字での比較で見ると必ずしもそうは言えないことも多々ある。欧州の中では、犯罪率や殺人件数などは少ないようだが、それでも日本と比べると犯罪の中の殺人の割合が高かったりするし、中でも空き巣被害は都市圏…

ビックブラザー

ちょっとほっこりした夕食後に、旦那がさりげなく言った。最近、2回ぐらいスピード違反チケット取られているんだよね。さりげなく言って来たから、さりげなく「750 DKKぐらい?」と聞いたら、「いや、1,000DKK」との返事。その後間髪入れずに、スピード違反…

銀行の行く末

今デンマークでは、金融分野での電子革命がものすごい勢いで進んでいる。小回りの効く小国であることは勿論なんだが、気がつけば、現金は持たなくなり、カード社会であると同時に、少額決裁の仕組みも安定している。デンマークのメガバンクDanskebankの店舗…

Restaurant Radioに行ってきた

私には、いくつか好きなNewNordicレストランがあって、レストラン・ラジオ(Restaurant Radio)はその一つ。地元の食材を使い、きちんと手をかけて季節感溢れた調理をしつつも、価格帯が安定している。向かいにCOPENHAGEN PHILLがあって、コンサート前にここで…

第5回目ぐらいの眼科手術

また、デンマークで眼科手術をすることになった。手術日は3月1日。検査やなんやらで、事前もバタバタ忙しく、事後はおそらく一週間ほどはしばらく目が使えません。どうぞよろしく。

参加型の目的はエンパワーメントであるという傲慢

12月初旬、記念すべきデザインワークショップを日本の共同研究者と異動先のDTUで実施した。このワークショップは、北欧のかなりエッジの効いた私も会ってみたかったデザイン研究者や今までに強い印象を持った実践家たちを集め開催したものだ。いろいろと学ぶ…

再発見、日本

最近行った日本で気が付いたこと 1. かなりの人が移動中に携帯やタブレットで「漫画」を読んでる。 2.クレラップにまだ進化の余地があったこと

No.2に行ってきた

ホワイトガイド(北欧の食事情参照)で紹介されていた新しいレストランNo.2(と行っても開業は1年ほど前らしい)に、行ってきた。 ロケーションは、入り江に面していて非日常感を醸し出す美しい場所にある。フロアは広々としていて解放感があり、環境は申し分な…

エチオピア料理@コペンハーゲン

以前、Kongens NytorvにあるMOGOGOというエチオピア料理のお店に、旧友に連れて行ってもらって以来、エチオピア料理が大好きだ。 エチオピア料理は、煮込み料理が中心で、肉や豆類のペーストにインジェラという薄いクレープに合わせて食べる。インジェラに煮…

日本式ヒュッゲ

世界不思議発見でデンマークの「ヒュッゲ」が取り上げられたりしたりと、日本でもデンマーク固有と一般的に言われるHyggeという言葉の認知度が高まっている印象を受ける。小さな頃より個人的にも大好きなテレビ番組である世界不思議発見の最近のデンマークヒ…

Kalaset: カラセットに行ってきた

デンマークは、独特のカフェ文化がある。最近よく聞くHygge(デンマーク)やFika(フィッカ、スウェーデン)とも関係してくるかもしれないが、パリのカフェのようなちょっと気取って行く場所でもないし哲学の場でもない。どちらかというと、居間の延長だ。 マッ…

都市のたたみ方

しばらく一緒に研究や仕事の手伝いをしていてくれたYくんが、日本に帰国することになった。ご挨拶に来てくれたのでちょっとおしゃべりをしていたのだけれども、いつも刺激を受ける。 今後師事することになる首都大学東京の先生の話やら、都市計画をいかに進…

北欧の食事情

White Guideという北欧発のレストランガイドがある。ミシュランがフランス発のレストランガイドとすると、その北欧版とでも言えるのがWhite Guideだ。欧州の僻地にある北欧のレストランでも、ミシュランの星や推奨をもらうレストランが近年増えたけれども、W…

ヘルスケアイノベーションの今

Healthcare Innovationというコペンハーゲン大学のMærsk Tårnetで開かれたヘルスケアイノベーション会議に参加してきた。デンマークのヘルスケア関連機関、大学、地方自治体、広域自治体が、一同に会す会議だ。以前参加したCPHヘルスイノベーション - 北欧生…

海外生活の心得

海外生活、トータルで20年弱となった。幸いなことに滞在地は先進国ばかり(米国とスウェーデンとデンマーク)で、特に危険を身近に感じたことはほぼ皆無だが、きな臭い話を欧州で聞くことが結構日常になってきたという感覚が正直なところだ。 危険そうに思えて…

デンマークの歴史入門

デンマーク国営テレビ局(DR)が放送していた全10回のHistorien om Danmark(デンマークの歴史)が終了した。そして最終回で炎上した。 この番組、いわゆるデンマークの歴史ドキュメンタリなんだが、涙が出るぐらい作りが秀逸だ。DRの資金力と企画力のメディア魂…

デンマーク税務局の創造性

高福祉高負担社会デンマークの中心になっているのが税金。税金を確実に集めることなしにデンマークの社会は成り立たない。だからこそ、確実に正確に納税を果たしてもらうために多くの努力が払われている。その中心となっているのがSKAT(税務局)だ。確実な収…

明日死ぬかもしれない

函館に着いてすぐ、地図を見たときに「トラピスト修道院」という文字が目についた。中高学園祭などで必ず売られていたクッキーの販売元が「トラピスト修道院」で、素朴ながら後をひく味のクッキーだが、修道士が作っているという売り込み(未確認)。 言われて…

日本デザイン学会参加(と考察)

2017年度デザイン学会・秋季大会のテーマ討論会に上平先生(発表資料←相変わらず見易い素晴らしい資料)らと招聘されて、函館に行ってきた。企画テーマ「共創・当事者デザイン」、当事者と共にデザインすることの意味。大会委員長岡本先生とCo Design関連でご…

VeVe:菜採バンザイ

たまたまベジタリアンの友人が多くて、彼女らとどこにいけるだろうとレストランを探していた時に、全く聞いたことがなかったけれども、評判がとてもよいというこのVeVeの存在を知った。わたしの指南書北欧のレストランガイドWhite Guide | The best restaura…

デンマークにも訪れるAI診断の波

最近、良い機会をいただきデンマークの医療とITに関連してデンマークの先端地域や機関の第一人者、関連スタートアップ企業の話を聞くことができた。その中の一つ、オー デンセのHealth Innovation Center of Southern Denmarkを訪問した際のこと。

忘れられた予防医療

デンマークでは、ストレスが溜まっている人は、医師の診断を持って有給で病欠をとることができる。デンマークのストレス団体(Stressforeningen)によると、デンマークでは1日あたり3万5千人がストレスで会社を休んでいるんだそうだ。

リビングラボの意味

最近、読んでいる本「突破するデザイン あふれるビジョンから最高のヒットをつくる」を読みながら考えていたことと、最近目にとまったブログ記事「3つ目のデザイン」と、ちょっと昔に上平先生と話していたことが、リンクした。 「デザイン」は、「動詞」で…

pony: 若さ溢れるポニーそしてポニーキックス:)

最近、知り合いが探してきてくれたレストランPonyに行ってきた。マンネリしてきたなと思っていたニューノルディック料理(新北欧料理)だったのだけれども、カジュアルな雰囲気といい、オープンキッチンで働いているシェフたちのエネルギッシュな雰囲気といい…

認知症のためのデザイン:Dementia Lab

ベルギーLUCA School of Arts, ベルギー認知症研究所のNiels HendriksとAndres Wilkinsonが主催するDemntia Lab 2017に参加してきた。テーマは、Stories from Design and Research。そして中心になっているのは「Design for and with Dementia」 。つまり認…