北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

デンマークのシーフード料理事情とシーフドレストランZeleste

デンマークは、海に囲まれています。ヴァイキングの国でもあるし、世界的に有名なフィヨルドもあちらこちらに。でも、魚料理よりの肉料理の方が多いような印象を受けるのはなぜなのでしょう。

色々なデンマーク人に聞くと、一時期魚が採れなくなった時期があって(60年代ぐらいに海や池が汚染されて魚が消えたといいます。その頃に多くの漁師が廃業したとのこと。)その時に肉をより食べるようになった、だとか、もともと魚はそれほど食べていなかっただとかいろいろなことを言います。でも、New Years Eveには、鱈を食べる習慣があるし、鰊の酢漬けは、各種取り揃っていて、種類も豊富です。都会に魚を持ってくるだけの冷凍技術がなかったことが、コペンハーゲン近郊人々が、調理された保存食としての魚(酢漬けなど)しか食べたことがない、という理由になることはわかりますが、どうも昔はデンマークでも魚料理は多かったのではないかと思うのです。

健作の故郷Strueは、かつて栄えていた漁港の一つ。60年代の不漁期のために、漁師がほとんどいなくなり、今は一人だけしか残っていません。でも、今では、そんなStrueやその周辺の海には、魚が戻ってきていて、以前海岸を散歩した時に会った漁師から直接大きな鱈を3匹買うことができましたし、3週間前ほどに、彼の両親の家に行った時には、近所の人から購入したブルームール貝を山盛り食べました。

どうやら、今は、「豚肉」の印象の強いデンマークですが、元来魚介類はかなり豊富で、漁村では、おいしい海の幸をたべていたし、保存食として食べる方法もそれなりにあった様です。その証拠に、鰊の酢漬けもさることながら、昔ながらのシーフードレストランがコペンハーゲンには沢山あるようです。

その中の一つ、Restaurant Zelesteは、シーフードのお店。あるWEBでは、インターナショナル料理、料金レベル中に分類されていました。たしかに、シカ料理などの肉料理もあったから、シーフードのみではないのだけれど、入り口に貝や大きなCrabが飾ってあったりして、シーフードに力を入れている印象でした。ちなみに、前菜で、北フィヨルドオイスターがあったのですが、とてもお薦めです。これ、彼の故郷で採れたものです。日本のとは違って,丸い貝に、少し苦めの味が、レモンとネギのトッピングによく合っていました。

私としては、ちょっとした古めかしい雰囲気と、Nyhavnという場所、料理の飾り付けもさることながら、サービスをしてくれた方がとてもいい感じで、Restaurant Zelesteの評価は、☆☆☆です。

魚好きの私としては、現在の健康志向に乗っかって、また、デンマークでも魚料理が盛んになってほしいと願わずにはいられません。