北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

日本人は税金をどれぐらい払っているのか

日経新聞日本の最高税率世界四位の高さという記事が載っていました。北欧に住み始めて、数年が経ち、こちらのほぼ無料の医療サービス、教育などの恩恵を受けている私ですので、そのニュースを聞いて、驚かされました。

スウェーデンは55%、デンマークは59%が最高税率。日本では、最高税率が、50%なのにも関わらず、同じような、社会保障を提供できないのはなぜなのだろう、という疑問がわきます。スウェーデンでも、デンマークでも、確かに、税金は高いですが、集められた税金がうまく再配分されている印象をうけます。美しい町並みや、大型公共施設の建築などがみられますし、前述のように、ほぼ無料で医療サービスが受けられます。教育も無料で提供されるので、貯金をしている人はほとんどいないのです。貯金は、あったとすれば、ヴァカンスに使われるためのもの、といっても過言ではありません。

SiCKOで、マイケル・ムーア監督が、アメリカの医療制度の批判を行っていますが、日本でも、同じようにな状況になってきつつあるのかもしれません。税金は高くても、医療において最低から中レベルの治療は保証されている国であるならば、それだけのリターンはあるから、と納得できます。それが、日本でも同レベルの税金を払っている、ということを考えてみると、何かがおかしいと思わされます。

しかしながら、累進課税といっても、日本の13段階に比べて、デンマークでは3段階のみですし、最高税率がほぼ変わらないとはいっても、最高税率を支払っている納税者の割合も違うでしょうから、簡単には比較できませんよね...。とはいえ、日本で、納税された税金が、きちんと再配分されているのか、気になってきました。