北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

EU、遺伝子組み換え作物(GMO)栽培への提案

デンマークでは、オーガニックフードが大人気です。そのために、遺伝子組み換え作物(GMO)に関しては、批判的な人が多く、現段階では、実験レベルでのみ栽培が許可されているだけで、食糧用どころか、飼育用・産業用のGMO栽培されていないとのこと。ところが、今日のフリーペーパーMetroXpressで、EUが、遺伝子組み換え作物(GMO)栽培への提案をしたという記事が掲載されていました。EUに加盟しているデンマークでは、EUでの方針が国の方針と合致している必要があります。

産業的に成功しそうで、かつ生産者の負担を軽減させるGMO分野に手を出さずにわが道を行くデンマークを、私、今まで心のそこから尊敬していたのです…。朴訥に見えるデンマーク、EUと歩調をそろえなければならないという現実はあるものの、実は少し賢く立ち回ろうとしているような気がしてきました。

3月17日、食用・飼育用のGMOに関するEU会合が開催され、デンマークの食糧・農業・漁業相Eva Kjer が出席、他EU諸国の担当者と会合した。会合では、GMO利用により、食糧関連産業がより競争力を高め、且つ、効率的な食糧栽培を可能にするための提案が議論された。
会合の結果、今後のGMO生産に関して30項目の提案が提出された。これらは、農業用地の利用方法やより安価で食糧生産が可能になる方法の提案などからなっており、より生産者の注目した提案となっている。30の提案では、現在の安全基準を保持したまま生産力を向上させること、生産者の利便性を図るために安全基準を統一させること、研究・開発に投資することなどが提案されている。

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