北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

ベルギー認知症研究所

認知症という言葉は知っていたけれども、アルツハイマーとの違いはなんだか知らなかったし、身近で認知症の人がいるわけでもない。ただ、周囲の研究者の中で認知症関連の研究をしている人が増えてきているなぁという感覚は持っていて、興味がないわけではなかった。ひょんなことから、認知症の人たちと(仕事で)交流するようになって、人ごとじゃないなという気持ちが高くなってきたと同時に、欧州での様々な取り組みが興味深く思えてきたりしている。

その中の一つ、Dementia Lab(認知症研究所)は、ベルギーの研究者らが中心になって進めている研究会で、昨年からワークショップ形式の会合を開催している。この中心となっている研究者のうちの一人ニルス(ビデオにも出てくる男性の方)は、以前から研究関連で交流していて顔見知りということも手伝って、ワークショップにも参加してみようと思っている。世界的に高齢化が進み、高齢化に伴って認知症などの課題がより社会に顕著に見られているからこそ、色々とこんなアクティビティが生まれてきているのだろう。

youtu.be

www.dementialab.com

 

 日本にも多種の認知症コミュニティができつつあることを最近知った(例えば、認知症フレンドリージャパンイニシアチブDFJIRUN TOMORROWとか)。日本の状況は、知り合いの方に教えてもらったに過ぎないんだけれども、オモシロイと思ったことがある。それは、日本と欧州と共通する傾向があるってことだ。今の流れは、認知症を取り巻く家族などの支援者が作り出す「認知症支援」ではなくて、認知症を患う当事者たちの動きが見られているといこと。

Dementia Lab(認知症研究所)の2017年のテーマも、いかに「認知症の人と一緒に」デザインするか。どんな実践トピックや事例が見られるのか、楽しみだ。