北欧生活研究所

北欧在住13年。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

ポジティブリサーチャー

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公開レクチャの呼びかけ

新しく大学を移り、今までなかったイベントが色々と目白押しだ。正確には、新しい大学にも2016年からプロジェクトを持っていたので、完全に環境を知らなかったわけではないけれども。

今回参加したのは、学際分野で研究をする場合、どのように研究を進め、キャリアを積んでいったらいいのか、複数の学問分野に渡って学際研究を進めて結果も出している(論文を大量に出している)大物教授Jan Dulがしてくれたレクチャー。

かなりアットホームな環境で、ゆっくりと質問を挟みながら進められたレクチャーは、老齢の教授の人柄が滲み出るものだった。驚くほど純粋でポジティブな研究への姿勢が伝わってきて、いや、なんと言うか、感銘を受けた。

 

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(上手く撮れてないけれども....。本当にシンプルなスライドで深いことを言う)

社会学と工学の論文の書き方の違いを経験をもとに紐解いていく。例えば、社会学のペーパーは、Theoryをイントロに持ってくる。議論で再度議論を持ち出す。工学系は特にセオリーがなくても良いのだ。また、別のドメイン(例えば社会学)のやり方を学び、従い、違うフィールド(例えば工学)の考えを紹介すると受け入れられやすい、とか、良いそのドメインの共著者を探して一緒に書くとか、泥臭いこともきちんと話してくれる。発表の時に好きだなと思ってメモした言質の中には次のようなののがある。”Theory building is not science but creativity!!” とか”Idea presentation than paper presentation”そしてフィードバックを貰え!なんてものがある。よくペーパーを書き終わってから自分の研究こんな感じとグループに発表したりするけれども、アイディアレベルでどんどん外に出して行って、洗練させて行くのが良いということだろうか。

もうひとつ面白かったのが、学際分野で研究したいのであれば、自分のパーソナリティーに合っているかを自分に問う必要があると言っていたこと。ある一分野を深く深く極める人もいれば、いろんなことに手を出すのが好きなな人もいるよね⁈とチャーミングに言っていた。

個人的に感動し嬉しかったのが、それだけ評価されている教授が、「何よりもアイディアが重要!」「自分の考えを示せ」「何があなたをその研究に導いたのか考えろ」とか、正統だけれども皆が躊躇するようなコメントを次々と繰り広げていたこと。大学にはノルマとかあったりするからそんな事言ってられないよ、というコメントに対し、We have a responsibility towards science not organizationと言ってのける教授はポジティブすぎて素敵だった。