北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

デンマークの人形劇

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(私がイメージした人形劇:阿寒湖愛努村落人形劇 - 阿寒湖アイヌコタン阿寒湖アイヌコタン)より

10歳の娘の友達のお母さんに誘われて人形劇を見に行くことになった。Kongens Haveというコペンハーゲンの街のど真ん中にある庭園にあるヘラクレスパビリオンで開催、と言われて屋外劇場か、とよく調べずに行ったら室内の公演でとりあえず安堵。Kongens Haveにはいくつか舞台があるのだが、寒空の中30分よくわからない子供の物語を震えながら見た記憶があり、それが強い思い出として残っていた。

 人形劇といったらどのようなものをイメージするだろうか。もちろんここはデンマーク。普通のイベントと思わせておいて予想をことごとく覆してくれるのだが、今回も同様に驚きの連続だった。

舞台は趣のあるヘラクレスパビリオンの部屋の一室。人形が一体小さなソファーの上に置いてあり、横には譜面台が置いてある。そのほかの小道具は、ゴールドのアラビアお茶セットと、小さなアラビア風の椅子、そして、部屋の端の布がかけられているテーブルの上の小さな寺院。おそらく舞台中央は、中東風の布がかけられているソファーだろう。

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始めますよの声で劇はスタート、人形に目を向けて...と思いきや人形は使われずに譜面台の前に座った女性が物語を語り始めた。正味40分近く、物語は女性の語りを中心に進行し、そして終わった。物語の途中には人形をちょっと動かしてみたり、歩かせてみたり、寺院に行ったり戻ったり。また、周囲に取り巻く子供達に、「足踏み」をさせたり、お祝いのゼリーを食べさせたり、ダンスさせたり。質問がとび、子供が答える。中心は、人形というより...語り手の女性だ。全然人形劇じゃないんだけれど。

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参加型の演劇の姿はとても興味深かった。舞台と客席が混ざり合い、物語と現実の世界が混ざり合う。子供達は、演劇進行中に手をあげて発言したり、質問に答えたり、舞台に入り、飲み物を飲んだり、お菓子を食べたり。自由自在に参加している。寝転んでいる子供も。。。

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