北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

移民局で働く人

アメリカ人は、とても仲良くなりやすくて、逆にヨーロッパ人は親しくなりにくい、という話をよく聞いたりします。そんな傾向はあるのかもしれないけれど、このステレオタイプを破ってしまうデンマークスウェーデン人に会ってしまいました。

2週間にわたった日本滞在も終了し、久々のSASスウェーデンに帰国。非常口の横に座れて、新年から(14日でもまだ新年)運良いな、と思っていたところ、隣の席に甘い顔の素敵なデンマーク人。さらに、とても人なつっこい。アメリカフライトではよくあった着席後の挨拶は、ヨーロッパ便に乗るようになってからそれほど、頻繁でなくなったのだけれど、今回は、向こうから話かけてくれました。顔がいいのはもちろんだけれど、10時間近くにわたるフライトで、一言も話さないのは、辛いから、ちょっと一安心。

その人、クリスチャンは、オーストラリアでクリスマス、お正月をすごして、帰国だそうで、3週間に渡る始めてのヨーロッパ大陸外の旅行に、すっかり魅了されていた様子。ことあるごとに、「そういえば...」と話しかけてくる。ふとした拍子に仕事の話になった。

法律の仕事している、と言うクリスチャンに、もしや弁護士?!と、想像を広げてしまう私。その後、読んでいた新聞を広げて、「これが最近自分が扱った仕事だ」という。見てみると、「移民二世のハマード君(名前覚えていません。でもアラブ系の名前)、国外強制退去」という感じのニュース。どうやら、デンマークで生まれ育った移民の子供が、法に触れる事をして、国外退去させるべきかどうか、というのが議論の焦点だったよう。

クリスチャンは、話を続ける。自分は、プライベートカンパニーで働いていたのだけれど、ビジネスには会わないと思って,最近、移民局に移ったんだ。

なに?!悪名高いあのデンマーク移民局か?!動揺する私にも気づかず、クリスチャンは、さわやかな笑顔で話を続ける。移民問題は、最近、デンマークでは、大きくなって来ていてね(私の心の声:知ってます!)、仕事がとても忙しいんだ。短い間だったけれど、休暇が取れてよかったよ(私:3週間で短いなんて...)。

何はともあれ、こんな人も移民局で働いているんだ、と判ってなんだかおかしくなってきました。