北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

おいしい食べ物を食べたいという気持ちは、世界共通だ

昔付き合っていた、当時日本在住フランス人のRomain君に、「日本人は食べ物の話ばかり」と、自分たちをそっちのけで(フランス人特有の?)皮肉を込めて言われたことがある。確かに、日本のテレビを見ると、食べ物の話が6割。「私も、今日はどこのレストランにいこうか!」が、デートの最重要課題だった気もする。そう。他の日本人の例に漏れず、私も食べることが大好き。。。レストランで満面の笑みを浮かべている写真がいかに沢山あることか。
Romain君と一緒にいるときには、でも食べるのすきなんだもーん、と開き直っていたような気がするのだけれど、デンマーク人の彼と付き合い始めて、さらにスウェーデンに住み始め、あまりにも食事情が貧しくて、おいしい食事を手に入れるのが困難を極めるので食を追及するのが虚しく感じられ、気がつかない間に、食に対する情熱を失っていたみたい。デンマーク人の彼は、「食べるの好き」と言ってるのだけれど、別にライ麦パンにチーズのいわゆるOstmadが夕飯でもOK。そんな彼と一緒にいて、自分の「食べるの好き」な感覚が狂ってきたみたいだ。

ところが、そんな味覚と食に対する情熱の後退を、認識させてくれた人がいる。その人を仮に悦子さんとしよう。その最近知り合った悦子さんは、これまた超越したお料理上手。この、スウェーデンで生活していても、食に対する情熱を失わず、スウェーデン料理、スウェーデン食材での日本料理に挑戦。「私も旦那も食事がおいしい場所に旅行に行くのが好き」とおっしゃる。彼女と一緒にいて、私も、そういえばそう思っていたな、と思い出させてくれたのです。しばらく彼と一緒にいて、なんとなく、「食べ物がおいしい国に旅行に行く」とか「おいしいものを食べるの大好き」と公共の場で言うのが、悪いような、いけないことをしているような感覚に陥っていた。それに、日本人の感覚が理解されない場で、何が好き?って言われたときに答えるのは、やはり難しい。

でも、なぜ、食べ物に情熱を傾けてはいけないの?夏目漱石だって、食べるのが好きだったようだしね。

その、知り合いに紹介されたJoanna Harris, The French Kitchen. 作者は、「ショコラ」の原作者。チョコレートや食べ物に対する愛情があふれかえっているレシピ。

悦子さん(仮)にご馳走になったchocolate Cheesecakeは本当に、垂涎ものです。Lemon Tartもおいしかった!