この10日間ほど、機会あり北欧の様々なリビングラボに関わる人たちや場や、北欧のリビングラボに関心のある研究者と話す機会があり、「デンマークのリビングラボ」について改めて考えていた。リビングラボは、実際の利用の場を実験の場にしてユーザや関係各所を巻きこみ自分ゴトと認識させて、未来のシステムを共に創っていくアプローチで、今の私の研究の中心だ。日本でも近年注目されているみたいで、先週だけで日本から5件の問い合わせがあった。
実際、「デンマークの(北欧の)リビングラボ」がバズワード化しているところもあるようで、北欧のリビングラボの文献とか何も読んでないことがはっきりわかることもあり、とりあえず年度末のレポート作成に使われるだけ?そんな問い合わせが来ると必須文献リストとか渡して「あさっておいで」と言いたくなる。前に、友人が話していた「教えて君」だ。逆に色々と実践していたり、読み込んでいて疑問が渦巻いている人たちと話すのはとても面白いし新しい発見がある。きっと日本にいたら、私は埋没して、アクセスしたいって興味持ってもらえなかっただろうな、などと考えることもあり、あぁ、デンマークにいてよかったと思ったりもする。
今回は、日本人と話しただけではなくて、リビングラボを実践している北欧の人たちにも会って話したのだけれども、いくつも面白い発見があった。北欧人や日本人と議論することで、関係各所を巻き込む手法や、社会課題の解決手法としての北欧のリビングラボや、プロセスの定型といったことから、どうしたら日本に応用可能なのか、どのような形を目指したいか、具体的に見えてきた。
今後、機会があったら、そんなこともまとめてみたい。