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北欧生活研究所

北欧在住11年。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

20代が大切な時期な理由

20代から35歳ぐらいまでの間は人生においてとても重要な時期である。人生が長くなった現代においても、重要な時期であることには変わりない。3歳までのアタッチメントや家族との繋がり、遊びが大切だと言われるのと同じように、成人の人生にも大切な時期がある。それが20代の時期で、この時期に人生の基盤(物理的基盤:どこに住むか、パートナや家族:誰と人生を過ごすか、仕事:何をするか)を整えておかないと後で取り返しがつかないことも多く、挽回できたとしても何十倍もの苦労が伴うことになる。

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自転車ハイウェイ用のアプリを使ってみた

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とある記事で52日にコペンハーゲン首都圏エリアの13市にまたがる5ルート115Kmのスーパー・ハイウェイ(高速道路)が開通したことが報道されていた(関連記事自転車用高速道路がある国 デンマークの「人を幸せにする仕組み」4 | NEXT MEDIA "Japan In-depth"[ジャパン・インデプス])。そういえば気が付いたらいつのまにか自転車ハイウェイのロゴや、コペンハーゲンの主要ランドマークへの距離や方角を示した標識が自転車道に設置されていて、コペンハーゲンの自転車ハイウェイ計画は順調に進んでいるんだなと思っていた矢先のことだった。

記事を読んだ時に知った首都圏レギオンが出しているCycle Planenという道路検索アプリの存在を知って早速マイiPhoneにダウンロード(無料)、片道10キロの自宅から職場までのルートを自転車で行くことにした。

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合意形成型政治

f:id:jensens:20170423170450j:image政治に関しては、多少なりとも興味はあったのだけれども、ど素人であった私が、デンマークに来て政治に関心を持ったのには理由がある。中でも、デンマークの政治は透明性が高く、またプロセスが明確でとてもわかりやすいという点は、非常に大きい。

最近、事あるごとに目にしていたけれど、ようやく初めて手にとってみたイギリス人アナリスト 日本の国宝を守る 雇用400万人、GDP8パーセント成長への提言 (講談社+α新書)を読んで、興味深いと思った点があった。政治学をやっている人にとっては、常識なのかもしれないけれども、イギリスでは、サッチャー首相は、コンセンサス政治を終わらせた人物として知られているんだそうだ。

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メキシコの漁師は広い世界を知らない

Kamihiraさんが「メキシコの漁師」の話について面白い考察をしていた。

kmhr.hatenablog.com

このメキシコの漁師の話は、ググればいくつかのバージョンが出てくると思うので、気になったら見て見てほしいのだけれども、環境は変わるからこそ、単なる漁師では、現状維持も難しい、という視点だ。

物語のメッセージは違うんだけれども、はじめにこの話を読んだ時から、この物語のおかげで、おそらく物語が一番批判したかった生き方を肯定できるようになった。今は、私は、生き方や生きる姿勢の違いについて言っている話と捉えている。

もし、結果が同じなんだったら、私はいろんな経験したいと思う。人が楽しめる(充実している/やりがいを感じる)方法やコトはおそらくかなり違うので、どちらがいいかとは言えない。私は、全く違う世界をたくさん見てきた旅行者になりたい。

私は、高校生までいわゆる自分の環境に満足して、自分の心地いいコミュニティの中にいた漁師だけれども、ある時旅人の生活を選んだ。現在は、母国を離れて海外に住み、毎日の生活で両親に会うことはない。日本にいるときは、朝起きると親がそこにいてとりとめなく話せる幸せみたいなことは、一緒に住んでいたらあまり考えなかった感情でもある。心地いいコミュニティを離れることで見えることがあるし、再び戻ることがあれば、きっとその間に得てきた経験も役立つようになると思っている。

海外に出るデンマーク人は多く、皆、「デンマークはいい国だ」と言ってデンマーク愛を高めて帰国する。

現状維持の方が恐ろしい。

 

日本とデンマークの「サービスデザイン」

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IAIS |一般社団法人 行政情報システム研究所より、20172月号行政情報システムを受領しました。ありがとうございます。少し時期遅れですが、日本に送付いただいていたので、今になってようやく拝読しました。

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休息の取り方@デンマーク

f:id:jensens:20170408013715j:image現在、受け持っているクラスConcept Development with Industryという、企業と一緒に新しいサービスやプロダクトのコンセプトを考えるという授業には、デンマーク人60名ほどと、ジョージアテックの学生数名、日本人一人の交換留学生が履修している。

生徒のリアクションは、初めの頃は非常に静かで、デンマークの学生にしては、反応が少ないと逆に不安に思ったりしていたのだけれども、最近は、ようやく調子付いてきたデンマーク人らしく反応が聞かれるようになってきた。

前回の授業では、学生の発表で11グループが、5分発表、5分講評のセッションをこなしていった。各チームの発表は5分でも、結局、間7分の休憩を取り、合計2時間15分ぐらいかかってしまった。

最後に、「今日のセッションはどうだったか、来年度の授業をよりよくするために何かコメントはないか?」と尋ねたところ、「休憩がないのはよくない。最後はもう疲れて、聞く気も起こらなかった。」と、休憩なく(正確にはなかった訳ではないが、疲れを取るには7分では足りないということだろう)発表を聞き続けなくてはならなかったことに対するコメントがまず出された。理由づけとしては、休憩なく人間が集中できる時間には限りがある、という最もな点が指摘された。

私は、休憩を意識的に取ろうと心がけないと、集中しすぎて休憩を取るのを忘れ、あとで頭痛がする状態によくなってしまう。また、学生から大切な人生の過ごし方のコツを学んだ気分だ。

その後こんなコメントが出された。「最後の発表の人は疲れていて、さらに聞いてももらえず可哀想」「他の人の発表を聞いても、自分たちのチームの課題と違いすぎていて意味がない」「せめて半分ずつに分けて学生の参加時間の負担を減らすべきだ」「先生が全部講評知ればいいわけで、学生に全て参加させても意味がない」など。これらコメントに関しては、あえてノーコメント。

他のチームがどのようにやっているのか、他のチームの進捗を知ったり、やり方を見たりするのはとても重要だと思う、だからこそ全て聞け、参加必修、これが学ぶということである、という私の論理は、どうも彼らには訴求しなかったようだ。

彼らの意見を聞いていて、実際、苛立ちを感じたのは否めないのだが、妙に感心してしまったことも確かだ。働き方、生き方 で述べたように、デンマーク人の効率的な働き方や、合理性の追求や、無駄をとことん省く点は、感嘆ものだと思っている。このような姿勢が浸透しているからこそ、労働時間が少なくて済むんだろうか。

周りを見ていると、自分に不必要であると(自己)判断すれば、全体ミーティングも出席しないし、周囲への理由も「不必要だから」で済んでしまう。周りも多分オッケー。

そんなもんでいいんだと思う反面、本当に学習したかったら、一見無駄に思えることを無視してはいけないと思う自分がいる。急がば回れで、たくさん見て、吸収するのも必要だと思う私がいる。

 

jensens.hatenablog.com

 

デンマーク国立公文書館が素敵な件

f:id:jensens:20170330071137j:image日本の国立公文書館は、かつての母校(中高)があるエリア千代田区にある。今まで行ったことがなかったし、あることも知らなかったというのが正直なところだ。母校(大学)の教授が公文書館の館長になったりしたこともあったみたいだけれども、知らなかった。公文書館は、図書館の外交文書版、ぐらいにしか思ってなくて、なんのためにあるのかもよくわかってなかった。

そんな私が、ひょんなことからデンマークの国立公文書館を訪問する機会に恵まれた。整った管理体制と貯蔵施設、そして感涙もののデジタルアーカイブ。誇り溢れる館長始め職員たち。

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