北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

Mr Andersen(ケント)と部屋探し

コペンハーゲンでは、住宅事情がここ数年非常に悪くなっているらしく、住む場所をみつけるのがとても大変です。私達が、アパートを捜した時は、時間がなかったこともあり、すぐあきらめて、Malmöに決めてしまいました。何軒か、コペンハーゲンで見た後に、マルメの住宅を見てしまうと、どうしても値段や広さの差が目についたので。

私達の知り合いのデンマーク人の友達に、Kentというデンマーク人がいます。彼は、2週間ほど前に、3ヶ月のドイツ生活から帰国したのですが、住む場所がないまま、3週間目を迎えようとしています。どうやら住む場所を捜してはいるらしいのですが、本気で捜しているのか微妙なところです。確かに、現在のコペンハーゲンの住宅状況では、捜すのは非常に困難であることにくらべ、30代、独り身、超多忙の彼には、ただでさえ大変なことのようです。

さらに、彼は、数学者なのです。近年、Beautiful MindやProofという数学者を扱った映画のヒットもありますし、「博士の愛した数式」などの数学者関係の小説も沢山でています。一年ぐらい前ですが、「放浪の天才数学者エルデシュ」という本に出てくるエルディシュも素敵でした。しかし彼らの共通点は、いうまでもなく、とっても変わっている、ことです。

実は、私の知り合いにとても素敵な数学者の女性がいるのですが、彼女の影響で、視点が変わり、私は数学者にはかなり一目置くようになってきています。しかし、数学者に変な人が多いというのは、確かだと、思わずにいられないできごとが多発中です。アメリカにいた時の数学者の知り合いは、日本語に興味があったのですが、なぜかネイティブ日本人も知らないような日本語を沢山知っていました。どうやら郭言葉だったらしいことが判明しています。

Kentは、住む場所があった時も、ほぼ一日中研究室で過ごし、疲れたら研究室のソファーでよく休息していたので、今の状況とそれほど変わりません。研究室で寝泊まりするその姿は、Beautiful Mindのナッシュや、放浪数学家のエルディシュと同じ雰囲気を漂わせています。ちなみに、彼は、ナッシュと同じ病を抱えており、同じ運命を辿るのではないかと不安だ、と以前、笑いながら話してくれました。

ちなみに、彼は、分野の大御所との研究論文を沢山書いていて、あちらこちらに引っ張られているとても優秀な研究者。Kentは、アメリカで出会った人ですが、その後ベルギーで1年研究をし、デンマークに戻ってきたと思ったら、ドイツに共同研究をしにいき、今はデンマークで過ごして(?!)いますが、来月はローザンヌ(スイス)に行くそうです。そんな生活状況では,確かにコペンハーゲンで住む場所を探すのは、難しいかも。

余計なお世話ですが、はやく住む場所見つかってほしいです。どなたか心優しい数学者を受け入れていくれる部屋が有ると良いのですが。