北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

ベルリンで考えたこと

級友に会えた楽しい、ベルリン旅行でしたが、ベルリンで考えてしまったことが実は沢山あります。

都心はとても賑やかで、デパートなどは、コペンハーゲンのイルムよりもよっぽど充実しているし、デパ地下も存在するとても東京っぽい雰囲気。でも、一方で、旧東西ドイツがもたらした傷はまだいえていないということも知りました。
ベルリンの主な収入源は観光なのでしょうか、その他の産業はまだまだ育っていない様子でした。観光名所は、ベルリンの壁、もしくは壁があった地域、旧東ドイツ地域です。東と西の分断地域には、観光客が退去して押し掛けます。小さなお店が建ち並び旧東ドイツの軍事関係グッツが手に入るのもその壁や検問所が昔あった地域です。
ベルリンに入る前のちょっと郊外では、多くのアパートが老朽化しており、空き部屋が目につきます。閑散とした巨大ビルに、一瞬今日は休日だから?!と考えてしまうほどでした。アパート代も安ければ、問題のある地域も多く存在するようです。生活費が安く住むので多くの移民が流れ込んでくるのでしょうか。
日用品や食料も安く手に入る場所があり、外食も場所によっては3ユーロほどで、イタリア料理のコースが食べられるなど、非常に安くすむとは、住んでいる友達の言。

ベルリンは、政治的に重要な場所だったから、統合される前は重要な拠点だったけれど、今はその意味をなくし、苦しんでいる街の一つであると言います。一方で、底から生まれるエネルギーが、カルチャーに向かい、文化が花開いている街であるとも言います。私が見たのは、ほんの少しのベルリン。現在のベルリンもきちんと見ることができていないのでしょう。これからどうなっていくのか、気になるところです。

が、次は、南ドイツに行きたいなぁ...。歴史の無情が伝わってくる少々辛い旅でした。

(写真:保存されているベルリンの壁とFrederike)