北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

移民政策とイスラム

健作とパパのディスカッションはいつも突然始まる.今日のテーマは,スウェーデンの移民政策(デンマーク人の視点).

これは,昨日私たちが行ったスーパーマーケットが移民が多く集まる地区にあったことで,ちょっと考えた結果らしい.アメリカピッツバークの私たちが行っていたジャイアントイーグルより完全に雰囲気のいい場所だったから私はそんなに気にならなかったけれど,母国(Swedenも母国みたいなものらしい)の危機や問題にコメントしないで入られないのでしょう.

一つわかったのは,ヨーロッパは複数の国が大陸でつながっているから,それだけに問題が一つの国に収まらず拡大しやすいのだろう,ということ.どこか違う国の都市で起こった問題の根っこは,EUという巨大な国に巣食う問題で,その原因は,別の小国にあるかもしれず,またその問題の余波は,簡単に周辺諸国に広がるのです.

イスラム問題は,ヨーロッパにとって意外と根強い問題らしい.

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ヨーロッパ全体で,9.11から大きく状況が変わっているらしいけれど,ヨーロッパを悩ませている大きな問題の一つであるイスラム問題は,スカンジナビアも悩ませている.
デンマークは移民を厳しく規制しはじめている.イスラムだけを例外的に厳しくする訳にはいかないから,移民全員に対して厳しい,デンマーク人と結婚したからって,そう簡単には住民権取得はできないのです.
スウェーデンは,移民に対して穏健政策を取っており,移民の数は引き続き増え続けている,というよりもデンマークの政策のために,多くの移民がスウェーデンに流れ込んでいる.
スウェーデンは,人道的に許されないと,デンマークを責めている.デンマークはそれでも方針を変えない.

スカンジナビア諸国で移民を受け入れているのは,母国の政情不安に対する応急処置であることが多いらしい(また労働力確保のため).しかし,多くのイスラム系移民は,スカンジナビア社会保障が整っているために,母国以上に豊かな生活ができるから移民保護法を利用して,移住してくる.
イスラムの法に従い,母国での生活習慣を守り,家族を大切にする.移民先の国にとけ込もうとせず,スカンジナビアの人たちには見慣れない生活を続ける訳だから,問題視されるのは当然の結果にも思える.更に,仕事をしようとしない人たちも出てきていて,問題視されるのは目に見えた結果である.