北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

物語を紡ぐ

f:id:jensens:20160208050939j:imageデンマークに来たばかりのころ、情報システムのデザインの文脈でストーリーテリングやら、物語性といった言葉をよく聞いて、関連性が分からず混乱した覚えがある。システムの話をしているのに、なぜ文系的な物語なんだ?なぜ、ストーリに組み込む必要があるのだろう?

昨日とても刺激的な会話を友人としたのだが、今回は「物理」の文脈で「物語」が出てきた。今までの経緯もあるのだが、今回はとても納得がいったばかりか、物語の重要性についての実践的知見が得られた気がして、目から鱗だったのだ。

うまく説明できるか分からないのだけれども、物語とは、人間のあらゆる行為にかかわるとても重要な切り口であるこということだ。それは、個人的な経験ばかりではなく、歴史においても、科学、情報の分野でも、重要な視点だ。物語がなく、単なる情報だけであったら、おそらくその場限りで、「知」はきえてしまう。

デンマークのデザインの強みは、デンマーク社会のあらゆるところに「デンマークデザイン」の物語があり、それがここに住む人たちに共有されていることだと思う。だからこそ、現地にいないとわからないことがある。