北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

未来の図書館の姿 その2:Ørestad biblioteket

考えるところあって、大学の近くにアマー地区(Amager)に位置するØrestad(ウアステット)図書館に行ってきた。最近図書館によく行くのだけれど(DOKK1未来の図書館の姿?!とか)、これもその流れの一つ。
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Ørestad図書館は、面白いロケーションにある公立図書館だ。何が面白いって、公立高校の隣、公立小中学校(デンマークでは10年制の一貫義務教育)の地上階に位置している。
 
欧州の図書館は大きく変容している。本を貯蔵する場所ではなく、米国的なコミュニティーハブでも、コンピューターを保有しない人がインターネットを使う場所でもなく、あたらしい役割が模索されている。日本の著名なデンマーク図書館を紹介する書籍で、移民支援や学習支援といった社会的弱者支援をする場としてのデンマーク図書館の役割がフォーカスされていたが、それだけではないというのが、現地に生活するものとしての肌感覚だ。
 
今回は、縁あって、図書館員の方に案内してもらい、色々とお話を聞くこともできた。
 
そのうち、今一緒に創造性教育について調査している友人(友人の図書館訪問記はこちら子供がのびのびと過ごせるデンマークの図書館 | Meimoon-Style)と一緒にまとまった報告が出来ると思うが、この図書館は、地域の学校、住民と人的交流やアクティビティーを通じて密接に関わりを持っていること、新しい子供の創造性支援のためのインフラ作りを進めていることなど、想像以上に面白い発見が多々あった。
 
案内してくれた図書館員の方は、隣接する高校の学生が、うまく図書館を活用できるようにアドバイスする高校生対応を専科とする図書館員の方だ。図書館で働きつつ、高校から予算がついているコペンハーゲンでも珍しいタイプの図書館司書と言えるだろう。
 
個人的に、この方とお話するのは非常に面白かった。図書館員としてのプロフェッショナリズムや、他者の役割を侵さない(自分の役割を認識し、それ以上のことは外部リソースを使うことを前提として動く)態度など、興味深い。特徴のある場所には、特徴のある人が活躍するのかも。