VeVe:菜採バンザイ
たまたまベジタリアンの友人が多くて、彼女らとどこにいけるだろうとレストランを探していた時に、全く聞いたことがなかったけれども、評判がとてもよいというこのVeVeの存在を知った。わたしの指南書北欧のレストランガイドWhite Guide | The best restaurants in the Nordicsでも高評価だ。
まだ夏のとある日にようやく予約が取れて行った店は、一目で恋に落ちてしまう透明な空気を醸し出す素敵な空間だった。アペリティフでジントニックを薦められた時には、なぜここにもっと早く来なかったんだろうと、それだけで印象アップ。最近ノルディックジンやノルディックトニックなどが出てきて、味比べを楽しんでる。
まずスタータ、お通しとして出てきた6作品群が、VeVeの親分肌のレストランKIIN KIINの影響もあるんだろうアジアテイスト満載で、海苔に包まれた一品と出汁スープ?(Slurp of the ocean)やら、カレーテイストのミニコロッケ(Crouette)など、温かいもの、サクサクのもの...舌触りや香り、温度が工夫されていて、五感で味わわせてくれる、それだけでノックアウトされた。
写真がうまく撮れなくて残念だが、トマトサラダと名付けられた一品。これも五感に響く一品。一つの皿で、様々な食感を楽しませてくれる料理は久しぶりだ。
Pers, mint & lemongrass with butter source。
Carrot and Tamarind....そう...何を隠そう、これは人参が主の一品。新北欧料理ではデンマークを代表する根野菜人参が主役の場合は多いのだけれども、さすがのアジアンテースト。
Smoked radish & Lancashire Cheddarは、もちろんデンマークのラディッシュ。葉っぱまで美味しい。
そしてNew Massaman potatoes. デンマークといえばじゃがいも。いや、このじゃがいもが美味しいのなんのって。程よく硬くじゃがいもにつけて食べるソースもコッテリとしっかりした味付け。
締めくくりはコレデモカッと次から次へと出てくる甘味の数々。それも、擬隠し。名前がシンプルすぎて笑えた。Cinamon in cinnamon、stoned grapes、Roses in rosesとか。
ベジタリアン料理ということで、お腹がいっぱいになるんだろうかと疑問に思う人もいるだろうが、このレストランではそれは心配ない。とはいえ、のんびりお酒と会話を楽しみつつ、食事をつまむ感覚が一番合っている。
食事には驚きが、空間には心地よさが。サービスはピリッとしつつも、全体的にはリラックス感も充満している良いレストランだった。次は雪の深い日にのんびり時間を過ごしに行きたい。