北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

ニューノルディックフード、ゼラニウム再び

f:id:jensens:20150928034707j:image北欧の秋を味わいに、久しぶりにゼラニウムGeraniumへ。

 
このレストラン、世界的にも有名な新北欧料理nomaと6年前ぐらいは肩を並べていてゼラニウムかnomaか、と言われていたと記憶している。おそらく今でもそれなりに評価されている正統派、新北欧料理のレストランだ。
新北欧料理(New Nordic Cusine)は、近年、ぼってりどっしりだった北欧食に新風を巻き起こし、世界的にも注目されている。フランスでフレンチの修行をしていた日本人が、フランスを離れ、北欧に来て修行するなんて、ちょっと前だったら考えられなかったことだろうな。
nomaよりは、予約が取りやすく、価格帯ではnomaと張るGeranium。私の中では、nomaがシンプルで、どちらかというと荒涼とした北欧の自然を描く一方で、Geraniumは、北欧の素材を使いつつも、よりエレガントな空間を一皿で作り出しているという違いがある。
食通の方が北欧でどこのレストランに行くか?と悩まれた時、北欧を味わいに来るのであれば、nomaか、Geraniumのどちらかには行って欲しいと思う。私は、レストラン評価は、食事だけではくて、雰囲気などの空間デザイン、場と人(サーブする人、料理人)とのインタラクションデザイン、清潔感と清涼感(中でもトイレは大事)が重要だと考えているのだけれども、この私のJensens評価軸において、この二つは同等に評価が張ると考えている。予約の取れないnomaに比べて、Geraniumは、予約が比較的簡単に取れるところが、なお良い。
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ただ、幾つか納得のいかないことがGeraniumには、あるのです。特に次の2点。まず、なぜ厨房にお呼ばれされ、(ほぼ)放置するのか?また、長時間拘束(3-5時間)がそれほど必要なのか?食事は楽しみたいと思うのだけれども、それぞれの客にそれぞれの目的があるわけで、皆が皆、食事を楽しむのに4時間かけたいわけではないのではないかとおもうのである。特に、今回、私達は、ワインを飲んだわけでもなく、3時間でここを出なくてはならないといっていたにも関わらず、一番長いメニューでも問題ないと豪語し、食事と食事の間の長い待ちの時間にくたびれ、結局4時間かかった挙句、最後はデザートをかき込んで退出となんともしり切れとんぼな、食体験だった。
山内さんの「闘争としてのサービス」にインスピレーションを受けて、高品質なサービスってなんだろう?ということを今後のレストラン・テーマにしたいと思います。