北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

フィットビットを使ってみた

f:id:jensens:20170806232332j:image現在関わっているEUプロジェクトREACHでは、IoTを活用することで、人にモチベーションを与えて健康になってもらおうというモチベーション・テクノロジーの研究に携わっている(以前の執筆記事:デンマークのヘルスケア・ビックデータの現状ワークショップのオーガナイズを考える洗濯物たたみは運動であるのかCPHヘルスイノベーション )。そのプロジェクトの一貫で、Fitbitをデンマークの高齢者30名につけてもらって実験なぞをしているのだけれども、おこぼれに預かって、私もフィットビットをしばらく使ってみていた。

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 私が入手した実験でも使っているFitbitは、Fitbit ChargeHRと呼ばれるもので、装着感はそれほどいいわけではない。厚みもあって、それほど太いわけではない私の手首に装着すると、凹凸が出過ぎる感覚だ。ディスプレイ部分が手の横幅以上あるし、厚みも結構ある。広告などではそれほど分からなかったけれども、装着して見ると違和感があり、あまりカッコよくはない。薄いとか軽いとか言われる(これとか)けれども、腕の太い男性/おじさん仕様?!

ただ、普段から時計が好きでつけている私としては、使ってみて意外と便利に感じることが多かった。とりあえずデジタルだけれども時計が付いていて、時間の確認には便利。さすがに時計とフィットビット二つはつけたくない。私にとっては日常生活で身近な腕時計とインテグレートされているから、装着するという行為事態は負担にならないし、時折思い出したように運動の現状を知らせてくれるのが良い。洗濯物たたみは運動であるのかにも書いたことだけれども、万歩計機能睡眠測定機能が、中でも一番のお気に入りだ。万歩計なんてたくさんあるじゃないかと思うのだけれども、日常使いのツールにインテグレートされていること、セットアップが毎回必要ではないことで使い勝手は格段に上がった。また、スマホにアプリをダウンロードしておくことで、毎日の運動記録がビジュアルにわかることも、時々暇な時に確認できるからいい。普段はそれほどバッジ集めなどのコレクションに興味がないし、特に達成目標とかに左右されることはないと思っていたのだけれども、予想外の時にファンファーレが鳴り、1万歩達成がわかると、意外に嬉しかったりする。

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良点

  • 普段から使っている腕時計とインテグレートされているから、負担なく利用できた。
  • 可視化がうまい。アプリの見せ方などは特にうまいなと思う。全体把握と詳細のバランスが良く、インターフェースデザインが秀逸。単純にカラーとかデザインも好みだ。
  • 現状把握に最適。可視化されて初めて認識する自分の行動が多々あることに気がついた。

難点

  • 4日に一度ぐらいはチャージをしないといけない。Apple Watchは多分12時間ぐらいしか持たないからそれに比べたら、だいぶ楽だけれども、それでもFitbitを外してチャージして、チャージが終わったら忘れずに再度装着するのは、ちょっと手間だなと思わなくもない。ただ、難点ではあるけれども、正直これは利用の障害にはなりにくいと個人的には思った。スマホも毎日チャージするし習慣になれば特に負担ではない。私は、お風呂の時には装着しないから、その時に毎回チャージしていた。
  • データ可視化が最終地。データを可視化してくれて、それがとてもわかりやすくintuitiveではあるのだけれども、じゃぁ、その結果どうすればいいのか、というもう一歩突っ込んだところまでは示してくれないわけだ。少なくとも現状では。

睡眠をもっと充実してとるにはどうしたらいいのか、とか、悪い体調を回復するにはどうしたらいいのか、ネガティブになってしまうこの思考をどうしたらいいのか....とか、そんな今の健康につながる悩みを、Fitbitでわかることの範囲でアドバイスできることはないんだろうか。もちろん、今現在の科学では、脳の動きとかバイタルデータでわかることは増えてきているとはいえ、今のFitbitの収集データではわからないことも多い。そのうち簡単にデータが取れるようになって、それらの情報をベースに健康アドバイスを提供することができるようになっていくんだろう。

今でもフィットビットは面白かったし、どうしようかなって悩んでいる人には「是非試してみたらいいよ!」と薦めたい。今の段階で既にモチベーションテクノロジーになっている気がする。では、なぜ使わなくなったのか。

それは、アップルウォッチを使い始めたからである...。